猥褻「男女の性に関する事柄を健全な社会風俗に反する態度・方法で取り扱うこと。
性的にいやらしく、みだらなこと。」
と、いうのは、岩波書店の広辞苑第四版による、猥褻の言葉の意味です。
この『猥褻』という言葉に、もっと違う解釈があることをご存じでしょうか?
出典は、宮武外骨の「猥褻研究会雑誌」です。ここでは、河出書房新社発行の「猥褻風俗辞典」の巻頭にある、吉野孝雄さんによる「まじめなワイセツ」より引用します。
....以下引用....
「ワイセツ」という言葉は漢字で「猥褻」と書く。その漢字の字義について、骸骨は『猥褻研究会雑誌』第一号の「猥褻の字義」の中でだいたい次のように書いている。
「『猥』は『ホユル』と訓し『犬声』又『犬衆』」のことで、犬が男女の野合の姿を見て吠えることから「みだりがましきこと」という意味が生じた(もっとも今日、犬に吠えられるような場所で「野合」するようなことは、趣味は別として稀になった、らしい)。また、「褻」は「ケガラワシ」と訓し、字を分解すると「執」と「衣」からなり、「衣を執ること」つまり「陰部を顕わすこと」の意味だと外骨はいう。ということは、「猥褻」とは、字の意味からすると「みだりがましいことやけがらわしいことを怪しんで犬が吠える」というのが原義で、必ずしも現在考えられているような性的な露骨さだけを意味する言葉ではないようなのである。
.....引用終わり.....
実におもしろいではないですか。犬が怪しんで吠えないと、猥褻ではないわけです(笑
)
が、それだけでは納得しかねる。本当だろうか?と疑ってしまうのが性分。手元の旺文社の漢和中辞典で言葉を調べてみました。それによると、
猥「(1)犬のほえる声。・・・・」
褻「はだぎ、したぎ、汚れる、けがらわしい・・・・」
あながち、間違っているわけではない様子。
いやぁ、夜中の都心近くの公園でこっそりHなことをして、野良犬に吠えられてこそ、猥褻だったとわ、知らなかったなぁ。