柿の木問答-2-

いぜん、柿の木問答を紹介したのですが、また、文献で見つけたのでご紹介を。
出典は、「性風土記」(藤林貞夫著 岩崎美術者刊)です。
こういう(詳しくは、前の柿の木問答のコラムを参照ください)問答を、だいたい、総じて床入り問答というようです。書籍では、広島の柿の木問答が紹介されていますので、ここに引用しましょう。

-------ここから引用-------
聟 あなたの家には、柿の木があるか
嫁 はい、あります
聟 それに、よく柿がなるか
嫁 よくなります
聟 では、それに私があがって、取って食べてもよいか
嫁 どうぞ食べてください
-------ここまで----------

といったもの。福島県の草野村(平市)にもあったと書かれています。草野村では、

-------ここから引用-------
お前の家には、柿の木が何本あるか。セド(家の後)の柿の木は、甘柿が渋柿か。毎年よくなるか。
ということを聟が問うとあります。
-------ここまで----------

変わっている物で、秋田の便所問答というのがあります。それは、

-------ここから引用-------
聟 んがだがの便所にコモさがってえるが
嫁 える
聟 んだら便所さ、縄こ吊さてえるが
嫁 えねァ
聟 んだば危ねァな
これは「お前の家の便所には、コモが下がっているか」、「います」、「そんなら便所に縄がつるさがっているか」、「いません」、「それじゃぁ、あぶないね」という問答です。
農家の便所の中には土間に深い穴を掘って両側に板を渡しただけの形式があります。跨って用をたすのですが、危険なので、天井から下がっている縄につかまるのでしょう。コモは板戸のかわりに入口に張ってあります。
-------ここまで----------

床入りした夫婦が何から話したらいいかわからないので、きっかけにするという説明がされているそうですが、これからはれて、初夜を迎えようという二人が便所の話しをするというのも、なんだか、ムードのない話しです。
いまでは、このようなものはやはり、廃れているようですが、これはこれでおもしろかったと思うんですけど。
いまでは、どういう会話でコトをはじめるのか というのも興味深いところではあります。

*柿の木問答情報、ありましたら掲示板にご記入ください*


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